アニメについて

 最近魔法陣グルグルを見ている。現行のテレビアニメを見るのは久しぶりである。その前はけものフレンズだった。

 最近のアニメは平面性とかキャラクターの記号性とかが一周回ってさらに強調されるようになった気がしていて、そのことに対する開き直りというか、それをうまく使っているという感じを受ける作品じゃないと見ててしんどい。

 メタ的になっているということかもしれない。

 テレビアニメだと、2000年代後半のものが特に好きな気がする。深夜アニメを見始めた時期ということもあり、感覚的に抵抗なく見れるのかもしれない。明るすぎず豪華すぎない画面の色味もちょうどいい。というか十分明るく豪華になっている時期なんだけど、それより後がやりすぎなんじゃないかと思ってしまう。画面を豪華にしすぎると、贅沢なものを見るのが楽しい、という方向にいってしまって、なんでもないものに没入するという感覚が持ちづらい。

 映画だと、最初から一対一で向かい合っている感じがあるので、こちらにある種の覚悟があって、それを作品が受け止めてくれれば一体化が成立、で、そういう強い力による一体化なので、2時間の中で一気に盛り上がっておしまい、となる。のだけど、テレビアニメはそうじゃなくて、ゆるく見始めて、ゆるゆると没入して行って、長い時間をかけてフィニッシュする。ので、懐のゆるさみたいなものがいる。で、豪華すぎると入り込めない。入り込めなくてもいいように、外側から見てて楽しいっていうものになっていく。見世物感がある。

 アニメに限らず、今のソシャゲのビジュアルの盛り上がり方とか、なんかギラギラしていて、そばにおいとく置物感がない。派手すぎる。家具とか服とか小物とかと一緒で、ある程度地味じゃないと、一緒に生きていけない。それがきつい。だからクールジャパンのアピール感もダメなんだと思う。寄り添いたい人だけ寄り添ってればいい。

 

 

追記

 

 派手さとか、見世物感とか、豪華さとか、その時は面白いけど長くは寄り添えない感じって、要するに使い捨て感なのだと思う。1クールで、大量に作って、流行に合わせて、終わったら忘れて次、またキラキラしてて、みたいな。一発ネタ感。消費する感。